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ゆとり大学院生の日常~なんかいいことないかな~

留年と隣り合わせの情報系大学院生の日常。

マキャベリの『君主論』を斬新な切り口で描いた入門書『よいこの君主論』

マキャベリの「君主論」は ビジネスパーソンを始め現代でも多くの人に読まれている有名な古典です.

wikipediaから概要を引用すると,

君主論』(くんしゅろん、伊: Il Principe, イル・プリンチペ)は、1532年に刊行されたニッコロ・マキャヴェッリによる、イタリア語で書かれた政治学の著作である。 歴史上の様々な君主および君主国を分析し、君主とはどうあるものか、君主として権力を獲得し、また保持し続けるにはどのような力量(徳、ヴィルトゥ)が必要かなどを論じている。その政治思想から現実主義の古典として位置づけられる。

マキャベリの説く君主論は,非情な内容であることは有名で,

叩くべき相手はできるだけ少なく,そして叩くときは完膚なきまで打ちのめす

などの冷酷な統治法で知られます.

そんなマキャベリの「君主論」を平易な内容で紹介しようという目的で書かれたのが 今回紹介する「よいこの君主論」です.

よいこの君主論 (ちくま文庫)

よいこの君主論 (ちくま文庫)

今回僕がこの本を読もうと思ったきっかけは,「君主論」自体が内容的に敷居が高いような気がしたので入門書として選んだことと コンセプトが純粋に面白く感じたからです.

本書の概要としては,小学校の5年3組を舞台に, クラスの統一を図るという野心を持つさまざまなタイプの小学生が群雄割拠しており, その中の一人の「君主」がクラスの統一を図る過程を描いたものです.

それぞれの君主がクラスを統一するために施した策に対して,ふくろう先生とたろうくんとはなこちゃんがその様子を見ながらマキャベリの「君主論」を参考にしながら学ぶというようなコンセプトになっています.

今回作者がこのような本を書こうと思った経緯があとがきに箇条書きで9つ載っており,いくつか抜粋すると

  • 君主論は読んでみるとすごく笑えて面白いのに,タイトルがつまらなそうだからみんな読まないのがもったいないと思って
  • ビジネス書に書かれた実用の知としてのマキャベリズムでは,イマイチ笑えないため
  • マキャベリズムに対する,一般的な概念,先入観を打破し,正しいマキャベリズムの姿を広めたかったので
  • マスコミやPTAが有害図書としてバッシングしてくれれば,話題になって売れると思ったので

と半分冗談のように書いていますが,内容自体はかなり面白く小学生たちが策を弄する姿が面白いです.

マキャベリズムに関しても,入門書として成り立つほどしっかり描かれていて作者の意欲がみられる素晴らしい作品になっていると思います.

これを入門書としてビジネス向けのマキャベリズムを学ぶもよし,原作を読みに行くのもよしという感じですね.

僕自身は次は原作の訳書に挑戦しようかなと考えています.

気になった方は是非読んでみてください.

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